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【5月17日】最善を尽くす

公開日
2024/05/17
更新日
2024/05/17

校長のひとりごと

 今もグラウンドから体育の授業での子どもたちの元気な声が聞こえてきます。やはり頑張っている姿は輝いていますし、本当に素敵だと感じます。昨日のトップページに体育祭練習中の写真を載せました。中には私がカメラを向けると、すぐに笑顔でポーズをつくってくれる子たちもいて、こちらまで自然と笑顔になります。なんて素直で素晴らしい子どもたちなのだろう…心からそう思います。
 昨日、整美係長の小松さんが、実行委員やブロックリーダーの子どもたちが、校舎内の階段等を自主的に掃除していたことを全校生徒に伝えていたという内容をホームページに載せました。今日、ある学級の通信には、リーダーではない子どもたちが自主的に掃除をしていたりゴミ拾いをしていたりしていたことが紹介されていました。良い行いが伝わり、良い行いが広がっていく…これこそ良い集団だと思います。「日常生活の行動が行事にいかされる、行事で学んでいることが日常にいかされる」、とても大切なことです。
 さあ、練習もあと二日。子どもたちも先生方も疲れがたまっている頃だと思いますが、声をかけあい、支え合い、素晴らしい体育祭を創り上げたいと思います。

 さて、話はかわって…『PHP』という冊子の中に書かれていたPHP研究所首席研究員の川上恒夫さんという方が、松下幸之助さんの次の言葉を引用されていました。

「時代とともに改める」
 この社会はあらゆる面で絶えず変化し、移り変わっていく。きのうは是(ぜ)とされたことが、きょうそのままで通用するかどうかは分からない。情勢の変化によって、それはもう好ましくないということが往々にしてあるわけである。かつて成功した昔ながらのやり方を十年一日のごとく守っているというような場合も少なくない。もちろん、旧来のやり方で好ましいものはそのまま続ければいいわけだが、やはり時代とともに改めるべきは次々に改めていかなくてはならない。(【実践経営哲学】より抜粋)

 この言葉のあとに、川上さんは松下氏にまつわるエピソードについて書かれていました。当時、ラジオ市場シェアの下落が続いていた松下電器ラジオ事業部の事業部長が松下氏に呼び出され、「きみは居眠りをしているのか」と叱責されました。さらに松下氏は事業部長に「長いこと『ナショナル』で売ってきたが、お客さんに飽きられたのではないか。名前を変えたらどうだ」と言います。松下氏の言葉を重く受け止めた事業部が「ナショナル・パナソニック」と名称を一新し様々な戦略を打ち売り出すと、ラジオが大ヒットしたとのこと。
 川上さんは最後にこう述べています。
「ブランドに限らず、事業や仕事において一度確立したものを変えるのはリスクがあり、勇気のいることです。しかし変化の激しい世の中にあって、きのうやきょうの最善があすも最善であるとはかぎりません。時代の変化を読み取る感性と、変化に挑む決断力や行動力を養いたいものです」

 コロナ禍で当たり前が当たり前ではなくなりました。それによって変えてきたものもあります。そして、今も様々な面で進歩、進化、変化が起きています。すぐ先の未来さえ予測困難な時代となっています。ですからなおのこと、今のやり方や方法が「最善」なのかということは検証しながら変えていくことも大切なのだと思います。一方で「不易と流行」という言葉に象徴されるように時代が変わっても不変的なものもあると思っています。「最善」を総合的に考え、決断し、実行していくことが必要です。
 時代が変わっても、子どもたちの可能性は無限大で、どこまでも伸びていくと思います。そして、子どもたちが“社会の宝”であることに変わりはありません。そんな子どもたちが今も精一杯頑張っています。私たち大人も精一杯に応援し、支援していきたいと思います。
 体育祭まであと2日…