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【11月8日】感性を育む

公開日
2024/11/08
更新日
2024/11/08

校長のひとりごと

 昨日の進路学習会でも話をさせてもらいましたが、保護者の方が体育館に入って来られる際、旧生徒会役員の子どもたちが、笑顔で案内をしていました。本当に素晴らしく微笑ましい姿だと感心しました。進路学習会が終わると、元副会長の山田康士朗さんや元美化委員長の小松蒼空さんは、体育館後方に立ち、帰られる保護者の方に「ありがとうございました!」「お気をつけて!」などと、笑顔で見送りをしていました。私は、そのそばに行き、「素晴らしいねぇ」と声をかけると、2人そろって『ありがとうございます!』とまた笑顔で返してくれました。自然とこちらまでが笑顔になりました。すると、山田さんが、こんなことを言ったのです。

『あ!校長先生、ホームページに僕の名前を載せてくれてありがとうございました。自分の名前が載って、めっちゃ嬉しかったです!』

「いえいえ、校門での“だいとうくん”の挨拶の素晴らしさと、あなたの言葉(これからも週一の校門での挨拶運動は続けます!)や姿を、どうしても皆さんに伝えたかったから…」

『ありがとうございます!』

 そしてまた笑顔…。本当に感性豊かで、純粋で素敵な子どもたちです。いつもこんなに素敵な子どもたちに癒され、心があたたかくなります。ありがとうm(_ _)m


 さて、11月4日付け、日本教育新聞のコラム『不易流行』から。


 芸術の秋。今回の小稿は、クラシック音楽の世界へ読者の皆さんをお誘いしたい。初心者には敷居が高いといわれるが、作品選びのきっかけに今年アニバーサリーをむかえた作曲家を紹介しよう。まずは生誕200周年のベドルジハ・スメタナ。チェコ出身の作曲家で、「ヴルタヴァ(モルダウ)」は中学校教科書でもおなじみだ。チェコの歴史・風景を表現した彼の作品は、聴く人の想像を豊かにかき立ててくれる。ヴルタヴァを含む全6曲の連作交響詩「我が祖国」はいかが。続いて、日本ではマニアックなファンの多いアントン・ブルックナー。彼も今年で生誕200周年。交響曲と宗教曲の大家で、その作風は重厚長大。読書に例えれば長編小説であろう。秋の夜長には彼の交響曲を一度お試しあれ。入門編は交響曲第4番の「ロマンティック」あたりか。日本の作曲家では、團伊玖磨が生誕100周年を迎える。作品は多岐にわたり、オペラや交響曲、学校の校歌や自治体の歌なども数多く手掛けている。「ラジオ体操第2」も作品の一つだ。子ども時代に学校で耳にした音楽を深掘りするのも面白い。きっかけは何でもいいし、理由も必要ない。文化芸術が、まなじりを決して(目を大きく見開く。怒ったり、決意したりするさま)論じられることもあるが、この秋はあえて言語化せず、感性を育む時間を大切にしたい。


 私は、クラシックに疎く、よくわかりません。特に子どもの頃はまったくと言っていいほど興味もなく、聴こうともしませんでした。ところが最近は、仕事をするときや少しゆっくりしたいとき、眠りにつくときなどに、静かなクラシックを聴くことが増えたような気がします。「音楽」自体は小さい頃から大好きで、音楽の授業で歌うことも好きでしたし、中学校ではギターの弾き語りに目覚め、将来歌手になりたいと思った時期もありました。音楽は、心を豊かにし、感性を豊かにするものだと思います。

 教師になり、仕事の上でも「感性」や「感覚」の大切さをいつも実感しているし、そういう豊かな感性を育てていくような教育をしたいと思っています。

 立冬は過ぎましたが、芸術の秋、音楽だけに限らず、様々な文化・芸術にふれながら、純粋にそれを楽しみ、心豊かに過ごしたいものです。


(※写真は、定期考査に黙々と取り組む3年生の子どもたちです)