最近の記事はこちらメニュー

最近の記事はこちら

【11月20日】歩くという字は…

公開日
2024/11/20
更新日
2024/11/20

校長のひとりごと

 「幸せ」と「人生学」の専門家で作家である野口嘉則さん著、『心眼力』からです。「あるがままの自分でいられるマイタイム」から一部抜粋します。


 …現代においては、理性や知性が重視される反面、感性がおろそかにされる傾向があります。たとえば仕事においても、事実や理屈を正確に伝えることは重視されますが、本当の気持ちや感情を表現する機会はとても少ないのがふつうです。そのため、頭で考えることに忙しくて、心の声を聞くひまがないという人も多いのです。忙しいという字は、「心を亡くす」と書きますね。つまりこれは、自分の心の声が聞こえていない状態です。自分の心が何を望んでいるかわからないまま、「あれもやらなければ、これもやらなければ」と追い立てられている心理状態が「忙しい」状態なのです。自分が今どの位置にいて、この先どこに向かっているのがはっきりしないまま、とりあえず駆け足でかけているようなイメージです。これでは息切れしてしまうそうですね。

 一方、自分と対話する時間をもって生きている人は、たくさんの仕事をこなす毎日であっても、心理的に追い立てられていません。人生という道程を着実に歩いて進んでいるような安定感があります。どんなに長い道程であっても息切れせずに進んでいけそうな感じです。歩くという字は、「少し止まる」と書きます。休まず走り続けるのではなく、ときに立ち止まって振り返りながら進んで行くことが大切です。この立ち止まって振り返る時間が、自分と対話する時間であり、本当の意味で一人になる時間なのです。自分と向き合い自分と対話することは、私たちが精神的に成長し、内面を豊かにしていくうえで、とても大切な時間になります。…(後略)…


 ある本には、『「忙しい、忙しい…」と言っている人は、まだまだ人間が小さい。志がある人は一心不乱でなすべきことをしているから雑事に振り回されて忙しいことなんてない』というようなことが書かれていました。

 まだまだ人間が小さく、心の狭い私は、人から「忙しいでしょ?」と言われるとすぐ「そうなんですよ。忙しくて忙しくてイヤになります…」などと言ってたりします。しかし、考えて見れば「忙しい、忙しい…」とどれだけ言ったところで、仕事が進むわけではないし、かえってストレスがたまっていくだけのような気がします。忙しいような状況であっっても、一つずつ着実に仕事をしていけば必ず終わります。そして、野口さんの言うように、自分と向き合う時間、自分自身のための時間、ゆったしとした心落ち着く時間を上手につくりながら、切り替えていくことが大切なのだと思います。

 歩くという字は、「少し止まる」…なるほど(^_^)