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【12月20日】命を守る行動

公開日
2024/12/20
更新日
2024/12/20

校長のひとりごと

 今日の2・3時間目は、昨日お知らせしていたように、1年生対象の「日赤×KBC防災出前授業」を行いました。2時間目は、日本赤十字社福岡支部の石内中敏さんがプレゼンを使って「大切な人のいのちを守るために」というタイトルで、救命の基本や心肺蘇生、AEDについての説明をしていただきました。そして、各クラス代表1名ずつと長岡大雅さんによる心肺蘇生の実演が行われました。その後、1年生全員で、ペットボトルを使って心肺蘇生の練習をしました。石内さんのご講話は最後にこんな言葉でしめくくられました。

「災害について正しい知識を学び、“自分のいのちは自分で守る”行動力を身につけてほしい」

 3時間目はKBC九州朝日放送の長岡大雅アナウンサーによるご講話でした。

 2023年7月10日の放送された「久留米市田主丸の土砂災害」の映像を見せてもらい、災害時の“限界”について教えていただきました。「1人(自助)の限界」「市町村(公助)の限界」「放送(メディア)の限界」です。それぞれの“限界”を克服するために大切なことはやはり「共助」であると話されました。また、防災を考えたときに、事前の準備や備えがどれだけ大事であるかを、自身の防災バッグの中身などの話も交えながら教えていただきました。長岡さんは、自身の災害ボランティアの経験から、「助けに行っているはずなのに、逆に自分自身が勇気や元気をもらいました。皆さんにも、もしできるなら、自分のできる範囲でのボランティアをしてほしい。実際、多くの避難所でも皆さんのような世代の人たちがたくさん活躍している姿を見てきました。皆さんもそんな防災やボランティアの担い手になってほしい」とメッセージを送っていただきました。

 2時間の防災出前授業でしたが、子どもたちはたくさんのことを学んだのではないかと思います。今回の防災出前授業に関わってくださったすべての皆様に心より感謝いたします。


 昨日、北九州市の中学生殺傷事件の容疑者が逮捕されました。ひとまず、ほっとされている方も多いかと思いますが、亡くなった中島咲彩さんの命が決してかえってくるわけではありません。今朝の西日本新聞のコラム『春秋』には次のような言葉が書かれていました。


 塾帰りにファストフード店に立ち寄るのは、中学生の日常そのものだ。彼女や家族の気持ちを思うと、悲しみと怒りで言葉にならない。きょうのこの欄にどう書けばいいのか、途方に暮れる。どれだけ言葉を尽くしても、家族の苦悩に近づくことはできないのだろう。ただ多くの人が心を痛めている。言葉にできないだけに、悲しみはそれぞれの心におりのように積もっていく…

 

 本当に痛ましい事件です。どんな理由があろうと絶対に許せない事件です。かけがえのない命が人の手によって奪われるなんて…。本当に心が痛みます。災害であろうと事件や事故であろうと命が奪われないようにできる限りの備えや準備ができればと思います。そして、大野東中の子どもたちはもちろんのこと、すべての子どもたちが安心・安全に過ごせますように、私たちができることをこれからも続けていきたいと思います。

 中島咲彩さんのご冥福を心よりお祈りいたします。