【12月23日】いい人
- 公開日
- 2024/12/23
- 更新日
- 2024/12/23
校長のひとりごと
今朝の読売新聞のコラム『編集手帳』からです。
いい人って世の中にどれくらいいるのだろう。会社の帰り道などで、ふと思ったりしたことはないでしょうか。歳末の混み合うデパートで、「新!いい人すぎるよ展」という看板が目に留まった。なんとなく入ってみた。笑顔で駆け寄ってくる若い女性の写真は〈待ち合わせのラスト10mが小走りの人〉。なるほど、遅刻して小走りになるのとはだいぶちがう。居酒屋の点描だろうか。会社員の前に大皿と取り分け用の小皿が写る写真には、〈「各自で取り分けましょう」と率先して毎回言ってくれる上司〉とあった。こんな気遣いのある上司がいる職場であれば忘年会は盛り上がるだろう。
10メートル小走りする人も、世渡りの術(すべ)や心がけというより、自然に態度に出ていると思われる。ほんの一瞬の出来事や言葉に気づく感受性も大事なのではないか。
〈寒月の下 閃(ひらめ)きて 星こぼる〉(山口誓子)。
空気が澄んで、星がきれいに見える季節になった。一瞬の流れ星に巡り合うように、「いい人」に出会う幸運というものも人生にありそうである。
気遣いのできる方、本当に尊敬します。そんなことができる「いい人」にたくさん出会ってきました。そして、それは大人だけに限らず、子どもたちの中にもたくさんいます。その気遣いや気配りに、感動し、自分も頑張らなければと思うことが何度もありました。
私は「目配り、気配り。心配り」という言葉を様々なところで話し、子どもたちに心がけてほしいこととして掲げてはいますが、何より、自分自身への戒めでもあります。謙虚さや感謝を忘れず、人の心が少しでもあたたかくなるように、人が少しでも心地よく過ごせるようにしていかなければという私の思いでもあります。それでも、なかなか私はできません。子どもたちの方が立派で凄いなぁと思うことばかりです。
コラムの中の「術や心がけというより、自然に態度に出ている…」、この「自然に…」が大事なのだと思います。自然にさせているのは、その方が日頃からもっている、または身につけてこられた心や気持ちだと思います。そういうことに気づく目や鋭い感性を持ちたいし、そんな心、気持ちがもてるよう、自分自身がもっともっと精進していかなければと思わせてくれた今日のコラムです。