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【1月16日】あれから5年

公開日
2025/01/16
更新日
2025/01/16

校長のひとりごと

 今朝の読売新聞のコラム『編集手帳』からです。


 下の句に少し迷って、なるほどと思った。

〈ふとんからすぐにでられるゆきのあさ〉(『小学生のための俳句入門』くもん出版)

 作者は小学2年の男の子。雪だ!の一声で飛び起きるのだろう。外に駆けだして雪だるまを作りたいタイプの子は、まとまった雪の降らない太平洋側に多いと思われる。ところが、この冬は雪どころか、雨も降らない地域が目立つ。乾燥注意報が各地で切れ目なく発表されている。なぜ冬の空気はカラカラに乾くのか。気温が低いと、空気はたくさんの水蒸気を含むことができなくなるためという。

 インフルエンザの猛威にも関係する。空気が乾燥すれば、喉の粘膜のバリア機能が弱まって感染症にかかりやすくなる。新型コロナウイルスの流行当時は感染対策が徹底され、インフルの流行はなかった。免疫力の低下した人が増え、目下の感染拡大につながったとみられている。

 新型コロナはきのう、国内で初めて感染者が確認されてから5年の歳月を数えた。その間、人と人が「密」にならないことも徹底された。子どもたちが雪だるま作りに集まれない、雪の日があったのを思い出す。


 当時の総理であった安部首相の「全国一斉臨時休校」宣言。あまりの突然に驚き、戸惑いながらも、次の日からの休校。バタバタと準備をさせ、しばらく会えないことを告げ、下校させる。下校時に見送るときは、子どもたちや先生が涙する場面も…。その光景に何とも言えない寂しさと悲しさが溢れたことを覚えています。そして、子どもたちのいない学校がいかにつまらないものなのかを痛感しました。私たちは、子どもたちがいるから仕事ができる、やりがいや生きがいがもてる。当たり前の生活が、いかにありがたく幸せだったかを思い知らされたコロナ禍でした。あれから5年も経つのだと改めて思います。

 外国人観光客が昨年度は、3686万9900人で過去最高であることが報道されていました。なぜ日本にこんなにも観光客が押し寄せているのか?もちろん、日本の食や文化の素晴らしさもあります。昨日のニュースでインタビューされていた外国人の方の言葉を借りれば「日本は、夏を感じたければ沖縄に行けばよい。冬を感じたければ、雪を見たければ北海道に行けばよい。都会を感じたければ東京に行けばよい。日本は、全てを感じ味わうことができる素晴らしい国」。

 世界的に見れば治安もよく、綺麗な街ばかり。それはたくさんの人々の努力のおかげだと私は思います。一方、オーバーツーリズムで様々な問題が出てきていることも事実です。未来を担う子どもたちが様々なことを学び様々な力を付け、日本の大切な文化や心を守りつつ、これからさらに素晴らしい日本をつくっていくために貢献してほしいと思います。