【1月21日】褒め方
- 公開日
- 2025/01/21
- 更新日
- 2025/01/21
校長のひとりごと
昨日に引き続き、『月刊朝礼(編集部)が本気で考えた朝礼ネタ』の「結果より努力を褒められたほうが成長する人間に育つ」からです。
アメリカの心理学者キャロル・ドゥエック教授は、ニューヨーク市内の学校において、5年生の生徒に対し、次のような実験を行ったといいます。
生徒たちを2つのグループに分け、それぞれ同じパズルを課題として与えます。テスト終了後、一方の生徒たちには「あなたは頭がいいわね」と、彼らの賢さを褒めます。そして、もう一方のグループには「一生懸命やったのね」とその努力を褒めたのです。
次に、別のテストを用意して、「さっきより難しいテストと易しいテスト、どちらに挑戦したい?」と選ばせました。その結果、努力を褒められた生徒の9割が、難しいテストに挑戦したいといいます。
一方、賢さを褒められた生徒たちは、ほとんどが易しいテストを選びました。「賢い」という評価を失うのを怖れて、間違うリスクを避けたからだと教授は説明しています。この実験からは、失敗を怖れない勇気を、子どもたちにどのように与えるべきかがわかります。
成長を促すために、褒め言葉は大きな効果があります。しかし、褒め方にも注意しなければならないことを教えてくれる話です。
褒めることはとても大切です。しかし、結果だけに注目し、結果が出たときだけ褒めることは決してよいことだけではないということを教えてくれています。人生の中では、すぐに結果がでないこと、うまくいかないことが往々にしてあります。失敗もたくさんします。しかし、そこにいたるまでの過程や努力に目を向けることが大切だということです。その努力を認め、褒めることが新たな目標をもち、その目標達成に向けての頑張りやモチベーションに繋がっていくのだと思います。
チャレンジしなければ成長はありません。失敗の中からたくさんの学びを得て、人は成長していきます。子どもたちが失敗を怖れず、チャレンジしていけるような支援や声かけをしていくことが私たち大人の役目だと思います。今一度、子どもたちへの自分の声かけや見方、視点を振り返りたいと思います。