【4月14日】植物は語る
- 公開日
- 2025/04/14
- 更新日
- 2025/04/14
校長のひとりごと
作家の小林正観さんの著書『喜ばれる 自分も周りも共に幸せ』の「目の前のものすべてを大事に」からです。
私たちの目の前にあるものを大事に扱うことは、喜ばれるように生きることにつながっています。
あるところで、盆栽歴50年の名人の話を聞くことがありました。15歳の頃から50年かけて盆栽をずっとやってきて、たくさんの賞をとった方です。この盆栽日本一の名人が「植物のことで3つだけ分かったことがある」と話していました。
1 植物は、人間が好きで好きで仕方がない。人間が近寄ってくると、ワクワク、ドキドキするらしい。
2 人間から「おはよう」「こんにちは」などと声をかけられると、とても嬉しいらしい。
3 その人から称賛されると、この人のためなら死んでもよい、と思うくらい幸せを感じるらしい
逆に、プランターや鉢植えを枯らすために簡単な方法は無視をし続けることだそうです。植物にまったく声をかけなくなると、あっという間に枯れてしまう、ということが50年かけて分かったそうです。
街路樹も、人間が近づいてくると嬉しくてワクワク、ドキドキするらしい。「おはよう」と声をかけられるだけでも、かなり嬉しいことだとか。ということは、毎日その街路樹のわきを通る同じ人が、自分に「おはよう」と言ってくれていると、その植物はこの人のために何かしてあげようかな、と思うようになるかもしれません。
この人がある日、「今日は運動会だから、晴れてくれるといいなあ」と思いながら街路樹のわきを歩いていたとします。植物は日の光や雨水などで空とつながっているので、
「この人のために、今日は運動会を楽しめるように、空を晴れさせてください」
と空にお願いをしてくれているかもしれません。
植物を味方につけると、天気など、自然界のいろいろなものが自分の味方になるようです。その味方になる植物をたくさん作っておくと、それだけでも面白くなりそうでしょう。
読まれてどう感じられましたか?
「そんなことあるわけない!」と思われた方もおられるでしょう。一方で、「盆栽日本一の名人が言われるのなら、それもありえるかもしれない」と思われた方もおられるはずです。そして、「私はいつも、家で育てている植物に声をかけていますよ!」という方もおられると私は思っています。
盆栽名人の方の言っていることが、科学的にどうなのか? 科学的にはあり得なかったとしても、この世には、科学では証明できていないことがたくさんあります。
しかし、私はこう思います。身の周りのものを大切にする。植物をはじめ、生き物を大事にする。たとえ言葉は通じなくとも、やさしく声をかけ、心をこめて世話をする。その心や姿勢こそが、様々なことによい効果をもたらすと私は勝手に思っています。
私自身ができているかというと………。いつも反省です。しかし、こうしてひとりごとをつくりながら、自分の未熟さを振り返り、また少し前進していこうと思う自分がいることも事実です。
今日も校長室の花や植物は、美しく、かわいく、華やかに…私の目を、心を豊かにしてくれています… 「おはよう!今日もありがとう…」