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【4月11日】やさしい顔

公開日
2025/04/11
更新日
2025/04/11

校長のひとりごと

 今日は、全学年、学力診断テストが行われています。1年生は中学生になって初めてのテストということで、1時間目前半に「テストの受け方」の説明が担任の先生から行われていました。2年生、3年生は早速「国語」のテストに取り組んでいました。これまでの学習でどれだけ力をつけているか、またどの分野の理解が不十分なのかなどを確認する機会になると思います。学習は自分次第で、どれだけでも取り組むことができます。ぜひ、今年度も学習面の目標をもって、毎日の授業や家庭学習に臨んでほしいと思います。

(※写真は上から、1年生、2年生、3年生です)

 さて、昨日のひとりごとに続き、松浦弥太郎さん著『伝わる力』の「やさしい顔のひと」からです。


 通勤ラッシュの駅構内の通路を歩いている時、僕はふと、そこを歩いているたくさんの人の顔を見てみた。疲れている顔の人。うんざりという顔をしている人。眠い顔の人。下を向いている人。みんないろいろな顔をしている。

 ひとつ思ったのは、まわりの人に対してやさしい顔をしている人が誰一人いなかったことだ。やさしい顔というのは、ニコニコしているというよりも、機嫌良い顔というか、そこにいるすべての人に気配りし、無関心ではないという態度が表れている顔だ。街中にガラスや鏡があるから、僕は時々、歩いている自分の顔を映してみる。どんな顔をして歩いているのだろうかと。歩いている時の顔なんてどうでもいいなんて言わないでほしい。

 外国に行った時など、すれ違う人同士が目で挨拶をしたり、声を掛け合ったり、ささやかな笑顔で他人への敬意を表していて気持ちが良い。登山では、山道ですれ違う時に「こんにちは」と言葉を交わすけれど、どうして街中ではそうする気持ちが湧かないのだろう。人が多すぎるから? 確かにそうだろう。しかしもう少し、まわりの人に対するやさしい態度や気持ちを表してもよいのではなかろうか。せめて機嫌良く。

 僕らは生身の人間だ。生身の人間同士が相手を認め、気配りし、やさしくあるということは、決して特別なことではない。成功している人は、みんな機嫌良く歩いている。もしかして、これはヒント?


 昨日午後から、ある会議があったので、私は出張しました。その会議が行われる部屋に入った私は、かつての同僚でもある知り合いの先生から、「先生…顔が疲れてますよ」と言われたのを思い出しました。その先生はもしかしたら冗談で言ったのかもしれませんが、実際にそんな顔をしていたのかもしれません。

 たとえば私が子どもたちの前や保護者の方の前で話をするとき、うなづいてくれたり、にこやかなやさしい表情で聞いてくれるととても安心します。そしてとても話しやすいです。一方で、しかめっ面で聞いている人がいると、自分自身の話がわかりにくいのかな…納得できないのかな、不満があるのかな…とかいろいろと考えます。廊下で先生方とすれ違う時もそうです。にこやかに「お疲れ様です」と言ってくれる先生がほとんどなのですが、少し疲れた顔で「お疲れ様です」と言っている先生を見ると、疲れていらっしゃるのかな、大丈夫かなと心配になります。また、声は出せないような場面や場所であっても、やさしく微笑んで軽く頭を下げてくださる方がいると、こちらまで自然と笑顔になっています。

 私自身、もっと「やさしい顔」でありたいと思います。様々な問題や悩み事があったとしても、周りの人にあまり心配をかけたり、変な気を遣わせたりするようなことはないようにしたいと思います。と言いながら、まだまだ人間ができていない私にとっては、なかなか難しいですが…