学校日記

【12月8日】Imagine

公開日
2021/12/08
更新日
2021/12/08

つぶやき

 1941年12月8日(日本時間)は、第2次世界大戦において日本海軍がハワイ・オアフ島にある「真珠湾」を奇襲攻撃した日です。それと12月8日(日本では9日)は、あの有名な元ビートルズのリーダー「ジョン・レノン」の命日です。41年前、40歳のジョンレノンはマーク・チャップマンという人の銃弾に倒れ、世界に衝撃を与えました。12月8日は、世界中のロックファンにとっては、特別な日であるのかもしれません。昨年も各地で追悼の式や献花台が設けられるなど、彼を偲ぶ会が行われています。
 「愛と平和」を訴えてきたジョン・レノン…たとえば『Imagine(イマジン)』。以下は、おおばあきひろさんという方が和訳されたものを一部抜粋します。

『想像してごらん 天国なんて無いんだと ほら、簡単でしょう?
地面の下に地獄なんて無いし 僕たちの上には ただ空があるだけ
さあ想像してごらん みんなが ただ今を生きているって…
想像してごらん 国なんて無いんだと そんなに難しくないでしょう?
殺す理由も死ぬ理由も無く そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが ただ平和に生きているって…
僕のことを夢想家だと言うかもしれないね でも僕一人じゃないはず
いつかあなたもみんな仲間になって きっと世界はひとつになるんだ…』

 昨年12月8日(日本では9日)ジョンレノン命日にアメリカと日本で同時開催される「パールハーバー平和への祈り」というイベントで、イマジンのこの和訳が朗読されたそうです。
 また、12月になるとよく聴こえてくる1971年に発表された『Happy Christmas』という曲があります。クリスマスソングであり、反戦を願う歌でもあります。正式なタイトルはこう書かれています。『Happy Christmas (War Is Over)』
 詩の中に「War Is Over  If you want it War Is Over…」と出てきます。「戦争は終わる あなたがそれを望めば 戦争は終わる…」。ヤフーニュースの中の記事で相澤冬樹さんという方がこのようなことを書かれています。

 この曲(Happy Christmas)は1971年の発表だから、アメリカはベトナム戦争の真っ只中。連日多数の戦死者を出していた。それをはるかに上回る犠牲がベトナム側に出ていた。だからここでいうWarは何より、具体的な目の前のベトナム戦争を指している。それは、みんなが望めば終わらせることができるよ。ジョンはそう歌っているのだが、この意味を裏返して考えるとどうなるだろう?
「戦争が終わらないのは、みんなが本気で戦争を終わらせたいと望まないからなんだ。だから犠牲者が出続けているんだよ」
 そういう訴えのように思える。ベトナム戦争だけじゃない。すべての争いごと、人を不幸にする不条理は、みんなが本気で望めば終わらせることができる。終わらないのは、この国の一人一人の責任なんだ。「無関心は罪なんだ」という、告発の歌だと感じる。
 僕たちはこれを日本のことに引き直して考えるべきだろう。無関心は罪だとしたら、まず世の中で起きていることに関心を持つようにしたい。世の中がおかしいとしたら、それを変えようとしない僕たち一人一人に責任がある。ただ「変えよう!」と主張を叫ぶのではなく、みんなが共感してくれる方法で賛同してくれる人を増やさないと、世の中は変わらない。今の日本にも当てはまるじゃないか。

 ジョン・レノン自身は、「愛と平和」の歌ばかりを歌ってきたわけではないし、「平和の使徒」のような扱いを望んでいたわけではないと、私は勝手に思っています。しかしながら、ジョンの歌には、何か伝わってくるものがあります。私たちが大切にしなければならないことを教えてくれている気がします。先ほどの記事の最後に、こんな文章が書かれています
「ハッピー・クリスマスのためには、みんな無関心でいてはいけないよ。世の中で何が起きているか関心を持とう」というメッセージは永遠だと思う。