学校日記

【2月1日】逆境から学ぶこと

公開日
2022/02/01
更新日
2022/02/01

つぶやき

 先日、ある方と電話でお話しました。その方がこんなことをおっしゃいました。
「先生のひとりごと、いつも読ませてもらっています。つい、先日の相田みつをさんの言葉が載ってたもの(1月27日分)を、何度も読み返しては涙がでました。コロナ禍のこのきついときだからこそ、先生の思いや優しさが伝わってきて…そして“いのちの根がふかくなる”という相田みつをさんの言葉が、私に言われているようで、頑張らなければとまた勇気をもらいました…」
 そう言われた私は、「ひとりごと」を続けてきてよかったと思いました。たった一人であったとしても、私のひとりごとを読まれて、勇気が出たり元気が出たり、または参考になったと思ったりしてくれたらこんなにありがたいことはありません。どんなことを伝えようかと迷いながらではありますが、何とか続けられているのは、そんなあたたかい優しい言葉をかけてくださる方がいらっしゃるからです。本当にありがとうございます。

 さて、今日は株式会社ローヤル(現イエローハット)創業者・日本を美しくする会相談役の鍵山秀三郎さんの言葉からです。

 人生にも仕事にも問題はつきものです。会社も国も世界も、実にたくさんの問題が日々発生しています。そこで勘違いしやすいのが、あんな問題が起こったから自分はこうなってしまった、というふうに問題のせいにすることです。これは大きな見当違いで、問題が起きたことは問題ではないです。それにどう対処するか、それによって皆さんの仕事も、人生も変わっていくのです。問題によって人生がダメになるということはありません。すべて対処の仕方です。もちろん、そこで失敗することもあるでしょうが、失敗することは問題ではありません。私など失敗だらけです。しかし失敗からすべて学んできました。ですから、失敗がすべて次の成功へのエネルギーになったのです。失敗を恐れて何もしないことのほうがよほどいけない。
 ミケランジェロは、
「最大の危機は、目標が高すぎて達成できないことではない。目標が低すぎて、その低い目標を達成してしまうことだ」
 と述べています。まさにその通りでございまして、皆さん方にはぜひ、自分の手に余るくらいの大きな目標を設定して挑戦していただきたく思います。もちろん目標が大きければ大きいほど、大きな壁が立ちはだかるものです。時には、とても自分には乗り越えられないと思うこともあるかもしれませんが、乗り越える必要はないんです。そういう時には、そこに穴を開けてくぐり抜けていけばいいのです。
 イギリスの首相を務めたベンジャミン・ディズレーリは、
「いかなる教育も、逆境から学べるものには敵(かな)わない」
 と言っています。では、逆境に遭うことがすべてかといえば、そうではありません。日頃から様々なことを通じて学んでいるからこそ、逆境から学べるのであって、何の備えもない人が逆境に遭うと、そこで潰れてしまいます。
 やはり大事なことは、日々いろんな人や書物から学んで、それを自分の血肉にしていくことだと思います。

 イヤなことや苦しいことがあると、つい、「何で私?何で私ばっかり…」と思ってしまいます。人のせいにしたくなります。しかし、ほとんどのことは、人のせいにしたところで決して解決しないし、よい方向には進みません。その問題としっかりと向き合い、考え、粘り強く取り組んでいくしかないのです。そのためにも、日頃から目標や志をもっておくこと、そして、人であれ、書物であれ、経験であれ、常に謙虚に「学ぶ姿勢」をもって力をつけ、備えておかなければと思います。