学校日記

【2月18日】あっぱれ!

公開日
2022/02/18
更新日
2022/02/21

Kのつぶやき

 昨日行われた北京五輪スピードスケート女子1000メートルで、高木美帆選手が五輪新記録で滑り、個人種目で自身初の金メダルを獲得しました。高木美帆選手は、500メートル、1000メートル、1500メートル、3000メートル、団体パシュートの5種目に出場するという驚異的なことを成し遂げ、その中で銀メダル3つ、そして最後の1000メートルで金メダル、前回のオリンピックから通算7個のメダルを獲得するという偉業を成し遂げました。
 本日の西日本新聞の記事からです。

 快記録を確認すると「よっしゃあ」と叫び、腕を突き上げた5種目の締めくくりでついに個人種目の世界一。有終の美を飾り「自身の全てを出し切ることができた」と表彰台の真ん中で換気に浸った。15組中13組で内側のレーンから飛び出し、全体トップで200メートルを通過。「力強く伸びのある滑りを」とのイメージ通りにさっそうと滑り切った。全レース終了後は日の丸をまとい、リンクサイドで待つデビッド・コーチの元へ。固く抱き合うと、涙があふれた。連戦になるほど心身が研ぎ澄まされるのが高木美帆だ。1シーズンに一般的な選手の倍の約60レースに出場した高校時代。「つぶれてしまう」との周囲の懸念にも「後で経験が生きる。若いうちからタフにならなきゃ」と場数を踏み続けた。
 昨年末の代表選考会中は5種目に挑む自らに「体だけではなく、覚悟を持てるのか」と問うた。メダルを期待される立場は自覚している。得意の1500メートルなどに集中すべきか−。たどり着いた結論は「チャレンジしてみたい」。誰にも相談せず、考えを貫いた。困難な道を進むため、リンク内外で全てに神経を注いだ。新型コロナウイルス禍で感染リスクを減らそうと、遠征にはおにぎりを握って持参。行動するたびに消毒し、マスクを換えた。その徹底ぶりに、後輩選手は「意思の強さのレベルが違う。『美帆のふり見てわがふり直せ』だ」とうなる。
 今大会7レース目は「体がぎりぎりだったが、謎の自信があった」という。自らの可能性を限定せずに戦ってきたオールラウンダーは「最後までいけると思えたのは、たくさんの距離を滑ってきたことが大きい」と自負をのぞかせた。初めて五輪で滑ったのは2010年2月18日、バンクーバーの1000メートル。天才と呼ばれた15歳の少女は完走者の中で最下位の35位に終わった。それから12年、ぶれることなく鍛え続け、金メダルをつかみ取った。日本選手団主将として臨んだ3度目の五輪を「強い達成感がある」との言葉で結んだ。

 この記事からもわかるように、高木美帆選手は『自分の限界を決めない』『経験と積み重ねの重要性』『徹底した体調管理』、そして『最下位35位から1位を目指し続けるあきらめない固い意志』…など、様々なことを教えてくれます。自分を信じ、努力し続けた結果がこの金メダルなのだと改めて思います。
 高木美帆選手は、団体パシュートでお姉さんの転倒により無念の2位となった後、選手村に戻るバスで一緒になった前世界記録保持者の小平奈緒選手から
「ライバルたちの進化は日本を追った結果で“誇れることだと思うよ”」
と言ってもらい、前を向くことができたそうです。
 そんな言葉をかけた小平選手は、思うような結果が出なかったレース後、涙ながらに大会前に右足首のねんざをしていたことを明かしていました。試合前のケガで絶望的になっていた中でも自分を奮い立たせ、全力を尽くす。そして、落ち込んでいる後輩を勇気づける言葉をかけることができる…これまた本当に凄いことだと思いました。
 様々な苦難を乗り越え、誰もできないような努力をし続ける選手たち。そして、ケガや痛みを抱えながらも前を向きチャレンジし続ける選手たち。相当な重圧とプレッシャーの中で日の丸を背負い戦い続ける選手たち。何より、人として素晴らしい選手たちに勇気と感動をいただいている毎日です。すべての選手が「あっぱれ!」です!