【2月21日】たくさんの感動をありがとう!
- 公開日
- 2022/02/21
- 更新日
- 2022/02/21
Kのつぶやき
昨日で北京五輪も終わりました。今回の大会でも私はたくさんの種目をテレビで観させてもらい、たくさんの感動をいただきました。昨日決勝が行われたカーリングにも多くのことを学ばせてもらいました。結果は、本人たちは本当に悔しがっていましたが、立派な銀メダル。素晴らしいと思いました。何より勝ち負け以上に、選手たちの笑顔と常にポジティブな言葉に元気をもらいました。また、いかにコミュニケーションが大切か、そして頭脳戦であり、1試合が3時間近くに及びたいへんな根気強さも必要だと感じました。また、カーリングには、「カーリング精神」という言葉があることも私は知りました。
カーリングは、ゴルフなどと同じで、基本的にプレイヤーのセルフジャッジ(審判が存在せず、プレーヤー同士でジャッジを行うルール)によるスポーツです。その基礎となっている考え方が「カーリング精神(The Spirit of Curling)」だそうです。世界カーリング連盟(WCF)発行のカーリングルールの冒頭にも次のように記されています。
カーリングは、技量と同じくらい、しきたりを重んじるスポーツである。うまくいったショットはひとつの喜びだが、カーリングの伝統あるしきたりが真に生きているゲームを目の当たりにすることは、それに勝るとも劣らないくらい素晴らしいことである。カーラーは勝つためにプレイするのであって、負かすためにプレイするのではない。真のカーラーは、不正をして勝つくらいなら負けることを選ぶだろう。良きカーラーは対戦相手の気を散らしたりしない。またそういう行為によって、ベストを尽くそうとしている相手を邪魔したりはしない。いやしくもカーラーたる者は、故意にルールを破ったり、しきたりを辱めたりはしない。しかし、もし偶然そうしてしまい、それに気づいたならば、誰に言われるまでもなく、自ら違反を申し出るものである。ゲームというものは、プレイヤーそれぞれの技量を明らかにするためにある。しかし同時にゲームの精神について言えば、善きスポーツマンシップ、思いやりある態度、そして誇り高い振る舞いが求められている。この精神は、ルールの解釈や適用のしかたに生かすべきであるのみならず、アイスの上にあるとなきとにかかわりなく、すべての参加者が行いの鑑(かがみ)とすべきものである。
そんなスポーツマンシップ、思いやり、誇り高い振る舞いなどが求められていることが随所に見られました。男子の決勝でも、相手チームが勝ちを引き寄せるようなショットに「ナイスショット」と相手をたたえる言葉を発する選手もいました。
4人の競技者は「リード」「セカンド」「サード」「スキップ」と呼ばれ、それぞれに重要な役割があり、1投目から8投目までのすべてが繋がってこそのポイントであることがわかります。他国から比べて小柄な日本人がここまでくるには、「作戦力」「思考力」「スイープ力」…など様々な力を向上させ、世界一の「コミュニケーション力」と「チーム力」が、今回の結果につながっているような気がします。
そして、そのチーム力は、コーチやスタッフの力もそうですが、「フィフス(またはリザーブ)」の選手の力も大きかったことも知りました。日本チームでいうと、今回43歳で冬季大会日本人最年長メダリストになった「琴美ちゃん」こと、石崎琴美選手です。このフィフスの役割の1つが「ナイトプラクティス」と呼ばれるものです。これは、試合前夜にわずか10分程度で、石を投げて氷との相性などをチェックし、石や氷の癖を把握したことをコーチ陣とも話し合い、次の試合の戦略に生かすものです。もっとも良い状態のいい石を「スキップ」が最終投で使うことが多く、石崎選手の「ナイトプラクティス」の判断によって大きく勝敗が分かれるそうです。出場した4人が様々なインタビューでも石崎選手への感謝の言葉を述べていました。ですから石崎選手の影の頑張りがチームをここまで導いたともいえます。もちろん、「ナイトプラクティス」だけでなく、共に考え、共に戦い、常に励ましてきた石崎選手。場合によっては出場することもあるので、トレーニングにも黙々と取り組んでいたそうです。本当に尊敬します。
最初にカーリングを観たとき、単に「楽しそう」「意外とできそう」などと失礼なことを思っていた私は、その奥深さと素晴らしさを改めて知ることができました。そして、最初にも言った、カーリング女子日本チームの「笑顔」と「ポジティブな言葉かけ」「チームワーク」は、日本中を明るく元気にしたのではないかと思います。
北京五輪で悔しい思いをした選手もたくさんいます。胸が痛む場面もありました。しかし、すべての選手の「チャレンジする姿」「負けても相手(人)をリスペクトする姿」「あきらめない姿勢」「周りの人へ感謝する気持ちや言葉」などに何度も感動しました。そして、それらは私たちが日頃から大切にすべきことであり、「生きる」ということ、「生かされている」ということは何なのか、改めて考えさせられることにもなりました。
私は、こんな気持ちにさせていただいた全ての選手の皆さんを尊敬するし、感謝しています。本当にありがとうございました!そして、お疲れ様でした。きっと満身創痍(まんしんそうい)な状態の選手たちに、少しは休んでほしいと思う私です…