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【10月20日】想像を超える

公開日
2025/10/20
更新日
2025/10/20

校長のひとりごと

 土曜日に計画されていた愛校作業、集合時間直前から降り出した雨のために中止となってしまいました。PTA本部の方々を中心にたくさんの準備をしていただき、また当日は、部活動生の皆さん、そして保護者の皆様、先生方もたくさん参加して行う予定だったのですが昨年に引き続きの中止でした。しかしながら、学校のためになることをサポートしたいという保護者の方の思いが伝わってきて本当にありがたいと感じましたし、そのような思いやサポートのおかげで、学校は常に支えられていると改めて感謝しました。今後とも、学校教育、学校環境等についてのご理解とご協力を引き続きよろしくお願いいたします。


 私はそのあと帰宅し、テレビをつけると、米大リーグのナショナルリーグ優勝決定シリーズ第4戦が行われていました。1番ピッチャーとして出場した大谷翔平選手は、先頭打者ホームランを含む3本のホームラン、投げては7回2安打10奪三振の投打に渡る活躍で見事勝利し、ワールドシリーズ進出を決めました。現役大リーガーたちが開いた口がふさがらないほどの活躍で、ちまたでは「さすが世界のスーパースター」とか、「人間技ではない」「マンガの世界…」などとのコメントが出ていました。専門的な野球の知識がなくとも大谷選手の活躍が異次元であり、驚異的な活躍であることは言うまでもありません。大谷選手だけでなく、同チームの山本投手や佐々木投手をはじめ日本人選手がこれだけ大リーガーとして活躍していることを、同じ日本人として誇りに思います。

 さて、10月19日付け、西日本新聞のコラム『春秋』からです。


 日本人は議論が足りない。福沢諭吉は著書で〈穏便に安んじ、開く可(べ)きの口を開かず〉と嘆いて国会の創設を唱えた。相手の地位や人間関係によって本音をのみ込む場面は今もよく見られる。それなら人工知能(AI)に助けてもらおうと、福岡県大牟田市でユニークな試みが進んでいる。専門知識を持った生成AI同士に地域課題を議論させるのだ。例えば、介護予防について高齢者役、医師役、ケアマネージャー役などのAIが話し合う。人間が何も考えなくなるのでは? と心配になる。だが実用化を目ざすNTTと一般社団法人「大牟田未来共創センター」が狙うのは、人間の意思決定を支援すること。まずAIが論点を洗い出すことで、後に続く人間の議論が中身の濃いものになるという。検証イベントでは、高齢者AIが医師AIに遠慮なく意見する様子に触発され、参加した市民も本音をぶつけあった。センター代表の原口悠さんは「AIが無礼講状態をつくってくれて、普段と違う発想が出てきた」と語る。特に地方では少子高齢化が進み、待ったなしの課題が山積みだ。「答えがない中でも知恵を出し合い、具体策を打ち出さなければ」。原口さんたち現場にお茶を濁している暇はない。…(後略)…


 大牟田市がそのようなことに取り組んでいることを初めて知りました。AIは様々なところで活用され、スマホやタブレットなどでも簡単にすぐに利用できるようになっています。もちろん、「ディープフェイク」「プライバシーや著作権侵害のリスク」「バイアス(偏見)の強化」「精度の不安定さ」等、課題もたくさんありますが、使い方が十分わかっていない私でも、活用次第ではたいへん有益で便利なものだと思います。先に書いた大谷選手もきめ細やかなデータ分析や科学的なトレーニングなどをデジタルを活用して行っています。これも広義なAI技術の活用ではないかと思います。デジタルやAIを上手に活用しつつ、人がよりよく生きていくことにいかすことはとても大切だと思います。

 ロボット技術もどんどん進化しているようですが、大谷選手が生身の人間で、志と自分の考えをしっかりともった中で努力をし続けていること、そして、想像を超える活躍をするから私たちはワクワクし、応援するのではないかと思います。これからもケガに気をつけながら、活躍してくれることを心から願います。


(ひとりごと第1096号)