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【5月10日】凡事徹底

公開日
2023/05/10
更新日
2023/05/10

校長のひとりごと

 朝、職員室前の廊下で体育祭実行委員長の的場さんから「おはようございます!」と笑顔で元気な挨拶をしてもらいました。「おはようございます!実行委員長、今日もよろしく!」と言うと「はい!こちらこそ、よろしくお願いします!」と爽やかな返事…。
 何でそんなに素敵な受け答えができるのでしょうか…朝から私の気持ちも晴れやかになる的場さんの素晴らしい姿。校門で子どもたちを迎えていても、立ち止まって挨拶をしてくれる子、素敵な笑顔で挨拶をしてくれる子…大野東中の子どもたちのなんと素晴らしいことか。体育祭練習でも、リーダーはもちろんすべての子どもたちの意欲が体中から溢れるくらいの返事や姿勢。今日は1時間目から各学年ごとに学年練習をしています。午後は退場の練習やブロック練習が予定されています。毎日、子どもたちの元気な声と笑顔が響き渡っている活気溢れる学校です。

 さて、鍵山秀三郎さんという方をご存じですか?実は鍵山さんは、車用品販売のイエローハットの創業者です。この方が座右の銘として大切にされてきたのが「凡事徹底」です。この意味を調べると「ごく平凡なことを徹底してやり抜くこと」とか「当たり前のことを極めて他の追従を許さないくらい行うこと」などと載っています。鍵山さんや野村克也元監督やイチローさんなどがこの言葉を広め、様々な会社や学校などにおいても、この言葉を掲げ、身の回りの小さな事、当たり前と思えるようなことを、徹底して行うことが人間力アップにも繋がると考え実践されています。私は大野東中でもこのことを、今後、子どもたちにも伝えていきたいと考えています。
 鍵山さんの著書『大きな努力で小さな成果を』の中にはこんなことが書かれています。

 私が歩んできた人生を通して、「こうしてきてよかった」と思うこと、「これが大事だ」と思うことをお伝えしたいと思います。
 私は、学歴も地位も肩書きもありません。ただ人生を通してやってきたことは、「誰にでもできる簡単なことを誰にでもできないほど続けてきた」ということです。これが私の一貫した人生の歩み方です。
 私がやってきたことは、誰でも真似をしようとすればすぐ真似できることばかりです。ただ、すぐに効果が出ないから続きません。効果がすぐに出ないと、「こんなことをやっていても無駄だ、駄目だ」あるいは、「一生懸命やったってやらなくたって結果は同じだ。だったら一生懸命やったってつまらない」という考え方がとても多いように思われます。しかし、同じではないのです。一生懸命やってもやらなくても、現時点では出た結果が同じであっても、プロセスが違うとそれから先は変わってきます。

 イチローさんの有名な言葉に、
『小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道』
 というものがあります。まさに、イチローさんも凡事(小さなこと)を徹底された結果、世界が認め驚く実績を残されたのだと思います。実際に「続ける」ことは、本当に難しいことです。ですが、まず、自分のできそうなことをたとえすぐに成果はでなくともコツコツと続けることが、その人を人としても成長させるのだと思います。
 実行委員長の的場さんの素敵な挨拶を始めとする挨拶や大野東中で大事にしている「立志礼」や「プライド清掃」も凡事徹底の精神で継続し極めていくことで、人間性が磨かれ、人としての成長に繋がると思います。そのことが、他のことに対する考え方や行動によい影響を与えてくれるのだと思います。ですから、私たち大人も子どもたちのその小さな頑張りや行動、言葉を認め、励まし褒めて、続けていけるようにしていきたいと思います。
 令和2年、コロナ禍となった6月26日から始めた私の「ひとりごと」。毎日ではありませんが、前任校からは通算で615回目となりました。すぐに何かの結果は出なくとも、私の小さなつぶやきを続けていくことで、自分自身にとってはもちろん、誰かのために少しでも役立つ日がくることを信じて続けたいと思います。今日も読んでくださってありがとうございます!