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【6月29日】感性

公開日
2023/06/29
更新日
2023/06/29

校長のひとりごと

 今週は天候が不安定で、大雨や落雷等が心配です。ここ数年、梅雨後半の7月に入ってからの豪雨によって大きな災害が頻発しています。いつどこで何が起きるかわからない状況です。ひとごとではなく、自分ごととして捉え「準備」や「備え」をしておかなければといつも思います。

 さて、話は変わりますが…
 教師として大切な資質・能力はたくさんあると思いますが、私は次の3つが特に大切だと考え、学校経営要綱というものに載せ、先生方にも伝えています。
1 「情熱」…子どもが好きである。そして、子どもたちの笑顔と未来のために、教師自身の限りない“情熱”こそが質の高い教育の原点である。
2 「感性」…感動できる、目配り・気配り・心配りができる、しなやかな心をもつ。そんな教師自身の豊かな“感性”こそが、子どもたちの心を豊かにする。
3 「専門性」…教師は授業で勝負する。そして、常に学び続ける姿勢とたゆまない努力で身につける“専門性”こそが、子どもたちに生きる力をつけ、子どもたちを幸せにする。

 中でも「感性」については、多感な時期である子どもたちと共に学ぶ私たちにとってはとても大事だと思っています。「感性」とは辞書などで調べると、「物事を心に深く感じ取る働き」「感受性」「外界からの刺激を受け止める感覚的能力」などと書かれています。『感性のある人が習慣にしていること』の著者である、陶芸家でアーティストのSHOWKO(ショウコ)さんは「感性」ということについて次のように言っています。

◆「感性がある」というのは、外からの刺激を深く感じ取り、それを吸収、蓄積し、自分軸で価値判断できる能力が高い
◆感性を高めることで、人の本心が理解できるようになる。人の本心が理解できるようになるとは、相手がどのように気づかいをしてくれているかが理解できるようになる。すなわち小さな気づかいに気づくことができ、それが感謝の気持ちにもつながっていく

 また、SHOWKOさんは、感性のある人は、「観察する習慣」「整える習慣」「視点を変える習慣」「好奇心を持つ習慣」「決める習慣」の5つを大切にしていると言います。

 「観察する習慣」は、日々の細部にまで目を向け、これまで気づけていなかったことにも気づくための習慣です。「整える習慣」は、身の回りや自分の心を整える習慣です。身につけることで、観察によって得た情報を、冷静でフラットな頭でとらえることができます。「視点を変える習慣」は、これまでとは異なる面から事象をとらえて、ものごとを解釈する習慣です。身につくことで、常識にとらわれず、本質的な発想ができるようになります。「好奇心を持つ習慣」は、これまで気にかけていなかったものにも興味を持つための習慣です。身につくことで、自分の「好き」の枠を広げ、新たな知識や教養を習得するための入り口に立つことができます。そして最後に「決める習慣」は、日常の細かいことにも自覚的に選択する意識を持つ習慣です。身につくことで、自分の中に判断の軸ができ、決断がはやくなり、その決定に自信が持てるようになります。

 私は、多くの人と接し、コミュニケーションをとり、様々な経験をしていくこと。そして、ひろい視野で物事を見ようとする。目の前にあるものだけでなく、その背景にあるものを見ようとする(知ろうする)。忙しい中であっても、頭の整理、心の整理をしつつ「相手意識」をもって生活していくことが大切なのではないかと思います。
 日常生活の中で、よい習慣をつくりながら、学ぶ姿勢をもって様々な経験をし、たくさんのことに感動できるような心のもちようでいることが必要だと思います。感受性豊かな子どもたち、たくさんの感動をくれる子どもたちと接する仕事だからこそ、私たち自身が“感性豊かな大人”でないといけないとつくづく思います。