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【12月13日】今年の漢字

公開日
2023/12/13
更新日
2023/12/13

校長のひとりごと

 一般投票によって決まる「今年の漢字」が、京都清水寺で昨日14時に発表されていました。日本漢字能力検定協会の理事長が、中身が見えないようにして封筒に入れて持ってくる今年の漢字を、京都清水寺の森清範(もりせいはん)貫主(かんす:清水寺最上位)は、その場で見て、力強くしたためます。全国からの応募総数14万7878票のうち、5976票を集め、「今年の漢字」に選ばれたのは「税」(9年ぶり2度目)でした。主催する「日本漢字能力検定協会」は選ばれた理由について、防衛力強化に向けた財源をまかなうため所得税など増税への議論が一年を通じて活発に行われたほか、住民税などの定額減税やインボイス制度、新NISAやふるさと納税の厳格化など、税にまつわる様々な話題が続いたからではないかとしています
 今年の第2位は「暑(5571票)」で、夏の平均気温が気象庁が統計を取り始めてから最も高くなったことを理由にあげています。第3位は去年最も多かった「戦(5011票)」でした。今年第12位の「争」とともに2年連続でトップ20に入っていて、ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの軍事衝突などの不安が続いていることを物語っているのではないかとのこと。一方、WBCで日本が優勝したこと、阪神タイガースがプロ野球で38年ぶりの日本一に輝いたこと、それに大リーグの大谷翔平選手の活躍を受けて、野球に関連した「虎」「勝」「球」「翔」「侍」が、トップ20に入っていました。
 筆を執った清水寺の森清範貫主は「税」が選ばれたことについて「国民がシビアに税の行方を見ている。税に対する意識が非常に強いことを改めて感じた」。その上で「世の中は不穏(ふおん:状況が不安定で危機や危険をはらんでいること)な空気ばかりだが、来年こそは世界の人々が和むような『和』という字が選ばれることを願っている」と話されていました。

 ちなみに、1995年から始まった「今年の漢字」で 最も多く選ばれたのは、オリンピックが開催された年の「金」が4回です。
 過去10年を振り返ると…
 2013年は2020年の東京五輪招致や災害などでの支援の輪が広がったことを受けて「輪」、2014年は消費税率が17年ぶりに引き上げられ8%になったことで「税」、2015年はパリの同時多発テロ事件など世界中で安全が脅かされる事態が発生し「安」、リオオリンピックが開催された2016年は「金」、2017年は、北朝鮮のミサイル問題、九州北部豪雨などを反映して「北」、西日本豪雨災害や北海道地震が起きた2018年は「災」、新しい年号“令和”となった2019年は「令」、そして2020年はコロナ禍での「密」、2021年は東京オリンピックや日本人選手が様々な分野で活躍し金字塔をたてたとのことで「金」、昨年は先ほど述べた「戦」となっています。

 たった漢字一文字ですが、その年の世相や状況を表していると思います。皆さんの今年を表すの「今年の漢字」は何ですか?そして来年はどんな漢字一文字で表される一年になることを望まれますか?