最近の記事はこちらメニュー

最近の記事はこちら

【2月2日】未来を信じて

公開日
2024/02/02
更新日
2024/02/02

校長のひとりごと

 能登半島地震から昨日でちょうど1ヶ月を迎えました。石川県では最大震度7の地震があった午後4時10分、被災者された方々が避難所や役場などで黙祷をされていたことが報道されていました。復旧・復興にもまだまだ時間がかかり、避難生活でも相当のストレスや疲れを感じながらの状況です。今も避難された方は、14000人を超えるとのことです。家族や知人を亡くした傷も癒えない中、また先行きが見えない中での不安はどれだけのものかと思います。これからの復旧・復興のために、私たちそれぞれが今できることを考え、行動に移していかなければなりません。それと同時に、災害は本当にいつ、どこで起きるかわからない…ですから、少しでも自分事として考え、「備え」や「準備」が必要なのだと思います。
 シンガーソングライターのさだまさしさんがの「一緒に泣いて 未来を信じて」と、こんなメッセージを出されていました。

 驚愕の年明けでした。あの美しい能登が一瞬にして破壊されてしまった現実を受け止めることができませんでした。輪島の火災、珠洲の大津波、そして七尾などの復旧・復興の遅れ。いつでも僕ら一般市民にはなすべきことが見つかりません。災害はいつでもそうですが、それまでの平々凡々たる、あるいは粛々たる、そしてささやかな日々の暮らしを根こそぎ奪ってゆきます。あの光景を見たら、もう二度と立ち直れないだろうと絶望が頭をよぎるのは当然です。阪神大震災で、新潟県中越地震で、東日本大震災で、そして西日本豪雨でも無慈悲な自然の脅威を味わってきました。
 だが、一つだけ言えることは、人々は必ず立ち直ってきました。どんな災害でも人々は復興を果たしました。あの広島・長崎でさえ。
 何の希望も湧かない今、信じるべきは「正しく良き未来」しかありません。どれほどおつらいか、われわれ遠くにいる者には絶対に理解できることではありませんが、一緒に泣いたり、一緒に笑ったりすることならできると思います。
 今、「風に立つライオン基金」のスタッフが精いっぱいできることを探して能登に入っています。できることは少ないですが、懸命に寄り添う気持ちで頑張っています。少し落ち着いたときに音楽が必要になります。僕の出番はそこからです。毎日お天気を見ながら胸を痛めています。大切な故郷を失わないために、今できることをしてゆきましょう。すぐに歌いに行きます。
 がんばれ がんばれ がんばれ…

 何だか、さだまさしさんのやさしさや思いが胸に刺さります。先月、福井県でのコンサートのあと“炊き出し支援”に行かれた歌手のMISIAさんは、被災された方々に、「お体を大切にされてください」「お元気でいてください」と言葉をかけられとの報道がなされていました。被災された方々のつらさや厳しい現状を見たときに、その言葉しか出てこなかったともおっしゃっていました。
 能登地震発生後、自衛隊の方、消防隊の方、救急隊の方、水道局の方、電気事業者の方、役所の方、様々な関係の方、一般のボランティアの方…どれだけ多くの方が、命を救うために、命を守るために、復旧・復興のために尽力されているか。そしてその方々に、厳しい状況の中でも優しい言葉をかけたり、感謝の気持ちを伝えられている被災された方々のあたたかさ、人としての素晴らしさ。私たちは、直接のボランティアができなくとも、大きなことはできなくても、身近にできることを考え、行動にしなければと思います。

※3年生の私立高校前期入試受験者は、全員無事に受験会場に入り、現在黙々と試験問題に取り組んでいることだと思います。子どもたちがすべての力を出し切れるよう、願うばかりです。