【4月11日】平和の世紀
- 公開日
- 2024/04/11
- 更新日
- 2024/04/11
校長のひとりごと
1年生が昨日入学し、本年度719名で大野東中学校がスタートしました。早速のテストが全学年で行われていますが、1年生も一生懸命取り組んでいます。これから定期考査や実力テストなど様々なテストもありますが、日頃から地道な努力を続け、少しずつ力をつけていってほしいと思っています。
明日は、生徒会主体の新入生オリエンテーションや全校生徒による対面式や交流ゲームなどが予定されています。優しく頼もしい先輩に教えてもらいながら、1年生が早く中学校生活に慣れてくれるといいなと思います。
さて、4月8日付の日本教育新聞のコラム「不易流行」に次のことが載っていました。
新年度・新学期がスタートしました。学校生活で一番大切なもの。それは、コロナ禍や能登半島地震の例を出すまでもなく、当たり前の日常生活を送ることのできる幸せである。
奈良・薬師寺執事長の大谷徹奘(てつじょう)師からこんな法話を聞いたことがある。
「朝から雨が降っていると大半の皆さんは、今日はついていないな、と考えます。しかし、空から雨ではなく弓矢や槍(やり)が降ってきたらどうします。ましてや、爆弾やミサイルが落ちてこないのは、とても幸せなことではないですか」
1970年の大阪万博のコンサートで名曲が発表された。ジローズの「戦争を知らない子供たち」である。戦争が終わって僕らが生まれ、戦争を知らずに育ち、やがて大人になり、平和の歌を口ずさむ…といった内容だ。現在の日本の大人たちの大半は戦争を知らない。もちろん、子どもたちも同様だ。ところが、世界中には「戦争しか知らない子どもたち」がたくさんいる。当たり前の日常を阻(はば)むもの、その最たる人災が「戦争」である。2度の世界の大戦をはじめ、各地で国境・民族・宗教等の対立から戦火が絶えなかった20世紀は「戦争の世紀」とも呼ばれる。世界ではいまだ戦禍が続く。今の子どもたちが生きる21世紀こそ「平和の世紀」でありたいものだ。そのための教育の使命・責任は重大である。
戦争しかしらない子どもたち…なんだかとても重たい言葉です。平和が当たり前、ご飯を食べられるのが当たり前、学校に行けるのが当たり前、友達と楽しく遊ぶのが当たり前、好きな勉強ができるのが当たり前…まったくそんなことが当たり前ではない子どもたちが世界中にはいます。すべての子どもたちの命が毎日おびやかされるようなことなく、教育を受けられる、学ぶことができる、平和な日常生活を送ることができるような世界にしていかなければいけません。それは決して簡単なことではもちろんありません。それでも、これから未来に生きる子どもたち、未来を担っていく子どもたちが平和な毎日を送ることができるよう微力ではあっても、私たち大人には大きな責任があります。
子どもたちは社会の“宝”です。子どもたちと共に「平和な世紀」をつくっていくためにも、いじめや差別、戦争を絶対に許さない心を育てること、人を大切にすること、利他の心をもち、地域・社会、そして世界の中で貢献していける子どもたちを育てていくことが私たちの大切な使命です。
私たち大人が社会や世界の動きに関心をもち、常に学び続ける姿勢をもたなければいけません。子どもたちと共に成長し続けたいという向上心と豊かな感性をもち、かけがえのない子どもたちの教育に使命感と誇りをもってあたっていきたいと思います。