【11月15日】二六時中
- 公開日
- 2024/11/15
- 更新日
- 2024/11/15
校長のひとりごと
11月14日付、読売新聞のコラム『編集手帳』からです。
時代小説の名手、木内昇さんの近刊『惣十郎浮世始末』(中央公論新社)は本紙に連載された。定町廻同心・惣十郞の活躍に息をのむとともに、江戸の町に連れ出されたような読後感があった。連載中に、おっと思ったことが数回ある。劇中の人物が「四六時中」ではなくて、「二六時中」と口にするのである。辞書などで調べてみると、木内さんが江戸時代の正確な言葉遣いを徹底していたことがわかった。四六時中は4×6で24時間、つまり「一日中」。この時の数え方は明治以降のもので、それ以前は昼を六つ、夜を六つに分け、一日は十二時刻と決められていた。つまり2×6で、二六時中となる。辞書に「四六時中(二六時中)仕事のことが頭を離れない」と用例があった。時の流れは早いもので、今年が終わるまでにもう50日を切っている。カレンダーをながめていると、どこか落ち着かない気持ちになる。あれもしなければ、これもしなければと考え始めたとき、加藤楸邨の初冬の句を思い出した。〈木の葉ふりやまず いそぐな いそぐなよ〉。すこし迷いながらも、はい、と返事をしておく。
「四六時中」で私がすぐに浮かぶのは、季節は違いますが、サザンオールスターズの曲「真夏の果実」♪四六時中も好きと言って~♪です(^_^)。四六時中は知っていましたが、「二六時中」は、知りませんでした。言葉というものは奥が深いし、やはり私の知らないことがたくさんあるということをいつも感じます。一生勉強だなと思います。
そして、コラムにもあるように、いつの間にか時は流れ、11月中旬、今年もあと50日を切っている状況。加藤さんの句は、「冬支度を始めた木が、次々に葉を振り落とし、散り急いでいるように見え、それが自分の状況とも重なり、“いそぐないそぐなよ”と、自分自身に言い聞かせているような句であるということです。
私たちは「二六時中」仕事をすることはできません。急いでしなければいけない仕事もたくさんありますが、一歩一歩丁寧な仕事、着実な仕事をしてしていきたいと思います。そして、2024年、よい締めくくりをし、2025年の新しい年を気持ちよく迎えられるようにしたい、そう思います。
話は変わりますが…
徳永玲子先生の「夢講座」があった13日、玲子先生のお話とは別に、感動する出来事がありました。
13日の昼休み、校長室をノックする音。「はい、どうぞ!」と返事をすると、来てくれたのは、陸上部3年生の宮﨑龍史さん、野瀬偉織さんでした。何の用だろうか?…と思っていたら、
『校長先生、今まで、筑紫区の大会から県大会まで何度も応援に来てくださってありがとうございました。そして、ひとりごとにも載せていただき、ありがとうございます』
と、お礼を言いに来てくれたのです。
「いえいえ、わざわざ校長室までお礼を言いに来てくれて、こちらがありがとうございます、です。君たちのひたむきに頑張る姿にたくさんの感動をもらったし、本当に私が感謝していますよ。これから、きっと陸上を続けていくと思うけど、これからも周りの人から応援される人であってくださいね。君たちが、日頃から人間性を磨き、頑張り続けたことを、これからも続けてほしいと私は思います。どこに進学しようと、そこでどう頑張るかが大切だからね! 校長先生をいつもあたたかく迎えてくれて本当にうれしかったです。こちらこそ、ありがとうございました」
『いえいえ…応援に来てくださって、本当にうれしかったです!』
またしても感動しました。子どもたち、何でこんなに素晴らしいのでしょうね。大人の私たちが見習わなければいけないと改めて思いました。それと同時に、こんな素敵な子どもたちと出会えたことに感謝したいと思いました。心がとってもあたたかくなりました。
子どもたちは素晴らしい!本当に素晴らしい!褒めても褒めても足りないくらい素晴らしい!心からそう思います。こんな子どもたちを育ててくださっている保護者の皆様、関わってくれている先生方、たくさんの方々に感謝いたします。
※明日は、とびうめアリーナで実施される「筑前地区中体連新人卓球大会」に本校卓球部が男女ともに出場します。私は、少しだけでも応援に行けたらと思っています。卓球部の皆さんが平常心で、持っているすべての力を出し切り頑張ってくれることを願っています!