最近の記事はこちらメニュー

最近の記事はこちら

【11月30日】社会総がかりで…

公開日
2024/11/30
更新日
2024/11/30

校長のひとりごと

 今日は、道徳科の授業参観でした。たくさんの保護者の方に来ていただきました。本当にありがとうございましたm(_ _)m (※写真は3年生の様子です)

 さて、11月25日付け日本教育新聞のコラム『不易流行』からです。


 コロナ禍と現行学習指導要領の導入が重なった。GIGAスクール構想も始まった。コロナという見えぬ恐怖と闘いながら、通常の学校生活どころか新たな試みも実施しなければならなかった最前線の校長をはじめとする教職員の奮闘を改めてたたえたい。100年の歴史と伝統に支えられてきた盤石の学校教育体制、資質・能力そして使命感あふれる教職員がそれを支え、子どもたちは見事に応えた。

 喉元過ぎれば熱さを忘れる、というが、コロナ禍の喧噪(けんそう)と静寂(せいじゃく)が忘れられているかのような毎日。観光地の混雑、オーバーツーリズムが話題になっている。一見、平穏無事な学校生活ではあるが、コロナ禍前の当たり前が実は当たり前ではなくなりつつある。例えば、修学旅行。他の行事と異なり、交通・宿泊・見学・体験施設等の協力なくしては実施できない。しかし、コロナ禍後の諸物価高騰と人手不足でバスの手配も食事への配慮も以前より困難に。

 東京都葛飾区は、修学旅行の無償化に向け、中学生1人当たり8万円を上限に公費負担すると発表した。小・中学校の校外活動や副教材費も無償化される。同区は既に東京23区で初めて給食費も無償化している。

 学校の自助努力は限界である。教育の機会均等や経済的格差是正のためにも行政による公的支援が切に望まれる。


 コロナ禍当初は、休校になり、子どもたちが学校にいない。これほどさみしいことはありませんでした。子どもたちがいない学校はこんなにも面白くない、そして仕事のやりがいもないことを改めて知ることになりました。子どもたちが登校するようになってからも、朝早くから夜遅くまでコロナ対応に追われていました。先生方みんなで消毒作業をどれだけしたかわかりません。唾液採取なども行いました。そんな中で、行事や様々な教育活動の実施の判断が非常に難しかったことはいうまでもありません。校内の先生方ともたくさん話し合いをしました。他校の先生方とも情報を共有し、教育委員会の皆さんとも何度も何度も話し合いをしました。、「延期や中止」の判断をし、子どもたちに伝えたときの悲しそうな表情、涙する子もいました。それでもその中でできることを考え、少しでも子どもたちがいきいきと学校生活を送れるようにと願い、一緒に乗り越えてきました。子どもたちは、苦しい中で力を合わせ、その素晴らしさとたくましさをたくさん見せてくれました。子どもたちの言葉や姿に、私たち大人が勇気づけられたこともたくさんありました。

 そして、コロナ禍後、それまでの“日常”が戻ってきたときに、行事や活動をどうしていくのか、それぞれの学校が考え、今現在も改善をしながら取り組んでいるところです。

 本校では、重点目標として「学力・体力の向上」「社会性の向上」「未来志向力の向上」を掲げ、授業づくりに力を入れることはもちろんのこと、社会性や未来志向力の向上を目指し、体育祭や文化発表会、修学旅行などの行事はもちろんのこと、総合的な学習の時間を核としたキャリア探究やふるさと探究を計画し取り組んでいるところです。コロナ禍、できなかった職場体験も今年度復活させることにしました。また、先生方の様々な話を通して、共に学ぶ「にんげん学」の実施、先日、徳永玲子さんをお呼びしてお話をしていただいた「夢講座」、学級活動を使って意図的・計画的に社会性を育てるための授業などを行っています。そこには、子どもたちが、志や目標をもち、様々なことにチャレンジし、困難を乗り越えながら成長してほしいという願いがこめられています。しかし、到底学校だけでできるものではありません。保護者の方、地域の方の理解と協力、そして家庭でできること、地域でできることを考えながら、社会総がかりで子どもたちに関わり、支援していくことが大切だと思います。もちろんコラムにあるような「行政」による支援も必要です。大野城市はこれまでも子どもたちのためにたくさんの支援をしていただいています。

 これからも行政による公的支援を受けながら、学校・家庭・地域が一体となって、未来を担う子どもたちのために何ができるかを考え、力を合わせて取り組んでいきたいと思います。